ゴミ屋敷を清掃する際、完了までに「どのくらいの時間がかかるのか」という問いに対する答えは、現場の状況によって大きく異なりますが、プロの業者が介入する場合の一般的な目安を知ることは計画を立てる上で非常に重要です。ワンルームでゴミが床を覆っている程度の現場であれば、熟練のスタッフ三名程度で三時間から五時間ほどで終了します。しかし、同じ広さでも天井までゴミが詰まっているような極限状態では、ゴミを搬出するだけで丸一日、さらにその後の清掃に半日を要することもあります。一軒家全体の片付けとなると、事態はさらに複雑化します。五名から八名のチームで作業に当たっても、全てのゴミを運び出し、床を磨き上げ、消臭を完了させるまでには二日から四日、場合によっては一週間程度の期間が必要です。作業時間に大きな影響を与える要因の一つが「分別」です。ただ闇雲にゴミをトラックに投げ込むだけなら早いですが、ゴミ屋敷の住人にとって大切な現金や権利証、思い出の品を救い出しながら作業を進める場合は、一箱一箱の中身を確認するため、時間は大幅に伸びます。また、マンションの高層階でエレベーターが使用できない場合や、近隣にトラックを停めるスペースがなく、長距離を台車で運ばなければならないといった「立地条件」も、作業時間に直結します。自力で片付けを試みる場合、プロの三時間の作業は素人の三十時間に相当すると言われています。なぜなら、プロはゴミの仕分け、袋詰め、搬出の動線を最適化しており、無駄な動きが一切ないからです。自分一人で片付けようとして、数ヶ月経っても状況が変わらないという話をよく聞きますが、それは終わりが見えない作業に精神が摩耗してしまうからです。どのくらいの時間をかけるべきか、あるいはプロに任せるべきかの判断基準は、一週間休みなしで作業して床が見えるかどうかにあると言えるでしょう。時間は人生そのものであり、ゴミの中で過ごす時間を一日でも短くすることは、自分への最大の投資です。プロの力を借りて短期間でリセットし、その後の維持にエネルギーを注ぐ方が、結果として賢明な選択となることが多いのです。
片付けに要する時間と作業人数の目安